長距離無線伝送装置 線上のエアブリッジ
L-SAB
Ethernetを拡張する無線通信機器
LANケーブルの使用が困難な複数拠点間での通信をWi-Fiを用いてネットワーク化することができます。更に、ケーブルの敷設工事も不要となるため、工事費や月額固定費を削減することも可能となります。エレベーター、複数の工場建屋間、山林、河川、線路、道路またぎ等の通信やファイル・映像伝送を低コストで簡単に実現することができます。
無指向性+ビームフォーミング
Wi-Fi 5(IEEE 802.11ac)における「無指向性+ビームフォーミング」とは、通常は全方向に均等に放射される電波(無指向性)を、通信相手の方向に集中させる技術(ビームフォーミング)を組み合わせた通信方式です。これにより電波が集中することで、より強力な信号を届けられるようになり、通信速度が向上します。さらに障害物があっても、最適な方向に電波を補正でき、安定性の向上につながっています。この結果、3.5㎞の長距離送受信が可能となりました。
ビームフォーミング(Beamforming)
電波を特定の方向に集中させて送信する無線通信技術です。Wi-Fiルーターや5G基地局などで使われており、通信の速度・安定性・到達距離を向上させるために活用されます。
ビームフォーミングの仕組み
通常、Wi-Fiなどの電波は全方向に均等に広がりますが、ビームフォーミングでは、複数のアンテナから電波を発信し各アンテナの位相や強度を調整します。更に電波が特定の方向で強め合うように制御が行われます。これにより、まるで「電波のスポットライト」のように、通信相手の方向に向けて電波を集中させることができます。
メリット
・ 通信速度の向上:電波が集中することで、より強く安定した信号を届けられます。
・ 通信距離の延伸:障害物があっても、届きやすくなります。
・ 干渉の低減:不要な方向への電波を抑えることで、他機器との干渉を減らせます。
注意点
・ 通信環境によっては効果が限定的な場合もあります。
ビームトラッキング(Beam Tracking)
移動する端末に対して電波のビームをリアルタイムで追従させる技術です。これは、ビームフォーミングで形成された「狭く集中した電波」を、ユーザーの動きに合わせて動的に調整することで、常に最適な通信状態を維持するために使われます。
ビームトラッキングの仕組み
1. ビームフォーミングで狙いを定める
まず、送信機が受信機の位置を検出し、そこに向けて電波を集中(ビームフォーミング)。
2. 端末の移動を検知
ユーザーが歩いたり移動したりすると、端末の位置が変わります。
3. ビームの方向をリアルタイムで調整
位置情報や信号強度の変化をもとに、ビームの角度や位相を即座に補正し、通信を維持。
なぜ必要なのか?
5Gやミリ波通信では、電波の直進性が強く、障害物に弱いため、ビームの方向が少しズレるだけで通信が不安定になります。ビームトラッキングはこの課題を解決し、移動中でも高速・安定通信を維持するメリットをもたらします。
Auto Channel Selection(オートチャネルセレクト)
Auto Channel Selection(オートチャネルセレクト)とは、Wi-Fi機器が自動的に最適な通信チャネルを選ぶ機能です。周囲の電波状況をスキャンし、干渉の少ないチャネルを選択することで、通信の安定性や速度を向上させることが目的です。5GHz帯では気象レーダーなどの干渉を避けるため、DFS(Dynamic Frequency Selection)機能と連動してチャネルを変更することもあります。それにより 電波干渉を回避し、近隣のWi-Fiと重ならないチャネルを選ぶことで、通信の切断や速度低下を防ぎます。
1.7Gbps(Wave2)
「1.7Gbps」とは、1秒間に最大1.7ギガビット(約1,700,000,000ビット)のデータを送受信できる通信速度を意味します。理論上は1秒で約212.5MB(メガバイト)のデータを転送可能。(※1バイト = 8ビットで換算)たとえば、1GB(ギガバイト)の動画ファイルなら、約5秒でダウンロードできる計算になります。あくまで理論値(ベストエフォート)であり、実際の速度は通信環境や機器性能、混雑状況によって大きく変動します。 上り(アップロード)と下り(ダウンロード)で速度が異なる場合もあります。
4×4 MU-MIMO(Multi-User Multiple Input Multiple Output)
4本の送信アンテナと4本の受信アンテナを使って、複数の端末と同時に最大4ストリームのデータ通信を行う技術です。これは、Wi-Fiルーターや5G基地局などで使われる高度な無線通信方式で、通信の高速化と同時接続の効率化を両立します。ビームフォーミングと併用することで各端末の位置に合わせて電波を集中させ、通信品質を最適化します。
通常のWiFi通信と同等のWPA2(Wi-Fi Protected Access 2・Wi-Fi通信を暗号化して保護するためのセキュリティ規格)です。 暗号化方式はAES、鍵長は256ビットのAES256。WPA2 + AES256は「現実的かつ堅牢な暗号化手段」です。
| 線上のエアブリッジの特徴 | ||||
| 無線通信インフラとしての比較 | ||||
| 線上のエアブリッジ | 携帯電話回線(LTE、5G) |
ローカル5G | 衛星インターネット | |
| 月額利用料金 通信料金 |
無料 | 有料(プランによる) | 数万~数百万円 | 有料(9,900円/月) |
| 通信速度 | 1.7Gbps | LTE:理論値1.7Gbps 5G:10Gbps |
10Gbps | 上り:50Mbps 下り:150Mbps |
| 機材価格 | 308,000円(税込) | 数万円 | 数百万~数千万円 | 73,000円 |
| 通信距離 | 最長3.5㎞ LoS | 国内(海外) | 100m~300m | 全世界 |
| 免許 | 不要 | 不要 | 無線局免許 | 不要 |
| 無線通信機器の比較 | |||
| 線上のエアブリッジ | WiFiルーター |
T社無線ブリッジ | |
| 通信速度 | 1.7Gbps | WiFi5:理論値2Gbps WiFi6:理論値5Gbps |
867Mbps |
| 通信距離 | 最大3.5㎞ LoS | 数10m | 2㎞? LoS |
| 指向性 | なし (ビームフォーミング) (ビームトラッキング) |
なし (ビームフォーミング) |
指向性アンテナ 約10° |
| 屋外利用 | 可(IP66) | 不可 | 可(IP65) |
| 機材価格 | 275,000円(税込) | 10,000円~ | 数万円 |
活用法その①
多地点を一括監視
IEEE802.11ac(Wi-Fi 5)規格、4×4 MU-MIMOとビームフォーミングの併用が高速・大容量通信を可能にしました。低遅延にして、受信最大128ch、送信最大32chのチャンネル数を実現。理論値(ベストエフォート)ですが、最大4つのTX(送信機)からの伝送を1台のRX(受信機)で受信することができます。仮に、1台のTX(送信機)に32台のカメラを繋げば128台分の映像を受信することができます。
活用法その②
連結して伝送距離を延長
TX(送信機)とRX(受信機)をそれぞれ追加して使用することにより、伝送距離を延長することができます。また、高速・大容量通信が可能な5GHz帯は電波の直進性が強いので障害物の回避は苦手です。そこで、中継点を設けて障害物を回避するために使用することも可能です。
活用法その②
連結して伝送距離を延長
TX(送信機)を追加して使用することにより、伝送距離を延長することができます。また、高速・大容量通信が可能な5GHz帯は電波の直進性が強いので障害物の回避は苦手です。そこで、中継点を設けて障害物を回避するために使用することも可能です。
事例➊ 重機の遠隔操作・映像伝送
ローカル5G を用いて重機の遠隔操作を検討していましたが、設置および通信に高額な費用が必要となり、なおかつ免許が必要なため使用できる人員が限定されました。線上のエアブリッジならば免許不要なので誰でも使用可能。さらに通信料も不要となりコストが劇的に抑えられました。重機が旋回しても映像が途切れることはなく安定して伝送されました。
事例❷ スキー場で映像伝送
スキー場ゴンドラ中間駅に設置したカメラの映像(ゴンドラ架線保守用の映像)を、約1.8㎞離れた麓の発着駅から視聴することが可能となりました。スキーシーズンの気温・降雪時でも重大な障害は発生しませんでした。
ビル間(約260m)映像伝送
建物屋上に設置したカメラ4台の映像を、約260m離れた建物で受信、映像を確認した動画です。
車載カメラ映像伝送 約1.4㎞
車の屋根にネットワークカメラを設置、約1.4㎞にわたって走行しながら映像伝送を行いました。映像は途切れること無く走行中のカメラの映像を受信し続けました。
【構成品】
送信機×1・
受信機×1
電源アダプタ
防水キャップ×1
取付けブラケット×1
※標準の構成は、送信機と受信機のセットです。
取付けネジ類×1
LANケーブル×1
【取り付け状態】
| 仕 様 | |
| 周波数 | 5GHz |
| Wi-Fi | IEEE 802.11ac |
| 変調方式 | OFDM |
| 帯域幅 | 40MHz / 80MHz |
| RF 通信 | 4x4 MIMO |
| データ送信スピード(PHY) | 最大1.7Gbps |
| チャンネル回避 | 最適チャンネル自動選択 |
| Beamforming | サポート |
| 同時チャンネル | 128CH Max(Full HD) |
| 到達無線範囲 | 3.5km LoS(Line-of-Sight) |
| 最小感度 | -86dBm(40MHz) / -56dBm(80MHz) |
| IP | IPv4 / IPv6 |
| セキュリティ対策 | WPA2/AES 256 |
| Ethenet | 10/100/1000 Base-T |
| プロトコル | TCP/UDP/DHCP |
| LED |
Power/Link/Quality/Mode |
| RESET |
対応 |
| 電源 |
DC12V / 1A |
| 消費電力 |
7W (Max) |
| 動作温度 |
-20°C~70ºC |
| 湿度 |
10~85% |
| 寸法(LxWxH) |
本体のみ :145×90×26mm アンテナ含む :145×220×26mm |
| 重量 |
473g(アンテナ含む) |
| 保護等級 |
IP66 |
各種ダウンロード
- カタログ(PDF)
- カタログ
- 活用事例
- 取扱説明書(PDF)
- 取扱説明書
- 詳細取扱説明書
- 資料(PDF)
- 複数の送信機を1台の受信機に接続する方法